Bさん(29歳)は、本業で営業職として働きながら、
「英語を活かして収入を増やしたい」と考え、オンライン英会話の講師を始めました。
TOEICは780点。
レッスン料は1回1,800円と、相場よりやや低めに設定していました。
平日の夜、仕事後にレッスンを行い、
月の収入はおよそ2万円。
最初は「続ければ増える」と考えていたものの、
3ヶ月経っても生徒数は大きく変わりませんでした。
問い合わせの多くは、
といった内容だったといいます。
値下げに応じても、一定期間後に離れていく。
この状態が続きました。
オンライン英会話では、
講師が一覧で表示される設計が一般的です。
このとき、
といった要素で比較される傾向があります。
ユーザー行動の研究では、
Web上の第一印象は短時間で判断される傾向があるとされています(Google, “The Need for Mobile Speed”, 2018)。
そのため、授業内容よりも先に
「比較しやすい要素(=価格)」が判断基準になる可能性があります。
転機になったのは、
TESOL Level 7という資格を知ったことでした。
TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)は、
英語を母語としない人に教えるための専門資格です。
Level 7は、英国の資格フレームワークにおいて
修士号相当レベルと位置づけられています。
この資格体系は、
Ofqual によって管理されています。
※ただし「学位そのもの」ではなく、レベル区分上の比較です。
Bさんはフルタイム勤務を続けながら、
平日の夜と週末を使って学習を進めました。
期間は約4ヶ月。
オンラインで完結できたため、副業を止める必要はありませんでした。
資格取得後、Bさんが行った変更はシンプルでした。
プロフィールの冒頭に、次の一文を追加しました。
「TESOL Level 7 保有(英国認定・修士号相当の国際教授資格)」
授業内容や教材、教え方は変えていません。
変更後、最初に変化を感じたのは問い合わせ内容でした。
Bさんの感覚としては、
「価格」ではなく「依頼」を前提とした問い合わせが増えたといいます。
この変化を受けて、
レッスン料を5,000円に引き上げました。
それでも、
とされています。
コマ数は減少していますが、
結果として収入は増加しています。
Bさん自身の英語力(TOEICスコア・発音・指導内容)は、
大きく変わっていません。
変わったのは、
「どの軸で比較されるか」でした。
価格帯の近い講師と並ぶ場合、
比較基準は価格に寄りやすくなります。
一方で、
が明示されると、
比較の軸が変わる可能性があります。
これは市場を変えるのではなく、
同じ市場の中での立ち位置が変わるという変化です。
英語副業において、
といった努力は重要です。
ただし、それと同時に
も、収入に影響を与える要素と考えられます。
TESOLのような資格は、
スキル証明だけでなく「見られ方」を変える手段の一つとして機能する可能性があります。